2024-03-27

OpenVMS AlphaはCommunity licenseからAmbassador licenseに変更

VMS Software, Incが2024年3月25日に「Updates to the Community Program」を発表しました。同様の内容がメールでも届きました。VSIがコミュニティライセンスを設けた際に期待した影響が実現しておらず、Alphaのような旧いアーキテクチャのサポートを継続するよりも、x86-64に集中したいようです。これは企業の論理として理解できなくはありません。

 

数年前にOpenVMSがHPからVSIに移管された際VAXアーキテクチャのライセンス発行が停止されたように、今回の変更により、Alphaアーキテクチャのライセンス発行の方針が切り替わりますので、将来的にはVAXのようになる可能性はあるでしょう。

 

VAXにしろAlphaにしろ、ずいぶん以前から製品が供給されなくなっていますから、OpenVMSの将来を考えればx86-64に絞った方が良いとは思います。しかしVAXやAlphaを所有している身にとって、趣味的にOpenVMSを利用したい立場としては、ライセンスが1年ごとに更新する仕組みが困りものです。これが無期限になってくれれば、将来的な不安がなくなります。

 

営利としてOpenVMSを利用していて、なおかつアーキテクチャがVAXだったりAlphaだったりする場合は、x86-64に移行するのが企業判断として望ましいと思います。そうではなく、個人が趣味として、VAXやAlphaでOpenVMSを使いたいと思ったら、以前にはHPのHobbyistライセンスがありましたが、VSIのCommunityライセンスになりVAXが取り止めとなりました。趣味として旧DECアーキテクチャのハードウェアを利用している場合、パーツが故障したとしても代替品が入手困難になりつつあるので、それ以前の問題としてライセンスが無効になってしまうのは極めて残念です。

 

要するに、「OpenVMS」を使いたいのか、「Alphaアーキテクチャ」を使いたいのかという選択です。OpenVMSを使いたい気持ちが強いならx86-64に移行するのが自然な流れとなるでしょう。Alphaアーキテクチャを使いたい気持ちが強いなら、NetBSD/alphaがあります。しかし僕自身は「OpenVMS Alpha」を使い続けていきたいと願うのです。

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