2024-03-22

創世記「蛇の誘惑」

聖書『創世記』の「蛇の誘惑」は、よく知られているところだと思います。

女は蛇に答えた。「わたしたちは園の木の果実を食べてもよいのです。でも、園の中央に生えている木の果実だけは、食べてはいけない、触れてもいけない、死んではいけないから、と神様はおっしゃいました。」

 

この果実は「リンゴ」だというイメージがありますが、聖書では「リンゴ」とは特定していません。この件が過去の事実を記述しているのであれば、「園の木の果実」というのが具体的には何なのか「理論的には」明らかになるところでしょう。しかし寓意として捉えるのであれば、その果実が何であっても構わないのだと思います。


では何故「リンゴ」なのかということが疑問です。ウィキペディアでは、リンゴの「原産地はアジア西部といわれ」とあり、また「暑さに弱いため、熱帯での栽培は難しい」とも書かれています。エルサレム周辺は熱帯というほどではないかもしれませんが、リンゴの栽培に向いているようには思えません。


「園の木の果実」という箇所を実際に歴史上の誰かが記述したことは事実であり、その人物が何か特定の果実を想定していたであろうことは考えられます。ただしそれが果たしてリンゴだったのか、という点においては、疑問が残るような気がします。

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