JR北海道の札沼線の北海道医療大学と新十津川の間が、COVID-19による緊急事態宣言の全国対象の影響を受けて、予定を早めて2020年4月17日に廃止されました。当初の予定ではGW明けでしたが、COVID-19の影響で予定を早めていましたが、それが急遽再変更されました。あまりにも突然だったため「札沼線、お疲れさまでした 道医療大―新十津川沿線住民「突然」「さみしい」」(2020年4月18日 05:00)という記事が北海道新聞に掲載されています。
このような路線廃止であるとか、または列車廃止のような場合に、最終日には鉄道ファンが押し寄せます。それは昔からあったことだと思いますが、最近の傾向として「ありがとう」と叫ぶ声があがるようになっています。このような声は以前にはあがらなかったと思います。
この件に問題意識を持つ記事として「迫る「Xデー」…葬式鉄のトラブル必至 鉄道ファンの“暴走”どう食い止める」(2015年1月25日)があります。この記事は2015年に執筆されていますが、その記事が書かれた時点で既に問題現象が発生していることになります。さらに(問題のある現象であったとしても)日常的な光景となってしまうと、あえて記事が書かれて啓発されることが少なくなると思います。そうなると、このような現象は最近発生したことではないかと思います。
JRの夜行列車というと「ブルートレイン」が有名です。豪華な夜行列車であればJR西日本のトワイライトエクスプレスやJR東日本のカシオペアもありますが、これらは20系や24系25型などのブルートレインという訳ではありません。典型的なブルートレインが廃止されたのは、2005年3月に廃止された「さくら」とか、2009年3月に廃止された「富士・はやぶさ」でしょう。この頃には、既に「さよなら」と叫ぶ声があがっていたような気がします。
廃止されて「さよなら」と叫ぶ声に違和感を感じています。しかし、ふと気がつくと、新しい路線や列車が運行を開始するときに出発式が行われていても、「こんにちは!」とか「初めまして!」と叫ぶ鉄道ファンは(少なくとも現時点では)いないようです。
そんなセリフを叫ぶヤツがいるわけないだろう、と思っても、それでも誰かが言い出すと、追従する人達が現れ、結局は日常的な光景となってしまうのが、流行というものです。そもそも「ありがとう」と叫ぶ光景だって、SLが全国各地で廃止されていた昭和40年代には想像できなかったのではないでしょうか。
今後どうなるかは、不安と期待で見ていきたいと思っています。
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