2024-06-05

「になります」の敬意の度合い

ここ最近と言わず、もう十何年も前から指摘されているのが「~になります」という表現です。食堂な何かを注文し、それがテーブルに届いたときに、「お待たせしました。○○になります」と言われることがあり、とても違和感があります。同様に感じる人は多く、Web上にも「「~になります」?」のような記事があります。

 

このような表現をする本人の意図は、聞いてみないと分かりませんが、敬意を表しているつもりなのではないかと思います。例えば食堂で「日替わり定食」を注文したとしましょう。これがテーブルに届いた際に、どのような表現が(本当にそう表現するかは別にして)考えられるでしょうか。敬意の度合いに応じて示してみると、以下のようになりそうです。

  1. 「日替わり定食。」(あまりにもぶっきらぼうで、もうちょっと何か言えよと思うでしょう。)
  2. 「日替わり定食だ。」または「日替わり定食である。」(上の例よりはマシですが、こんな表現をする店には二度とこないでしょう。)
  3. 「日替わり定食です。」(丁寧で、ごく普通の表現かと思います。)
  4. 「日替わり定食でございます。」(お店によっては、こういう表現もあるでしょう。)


では「日替わり定食になります」という表現をする場合、上述した1~4のどのあたりに相当すると思っているのでしょうか。もしかすると、4番目と同等か、さらに敬意が高いと思っているのかもしれません。つまり、「日替わり定食です」という言い方は、お客「様」に対して失礼だから、「日替わり定食になります」という「べき」だと思っているのかもしれません。


結局のところ、本当の理由は不明なのです。このような話題が掲示板などで盛り上がると、こう表現している側から、「マニュアルでそういうように決まっているんです」と発信されるのを目にする事があります。本当にそういうマニュアルが存在するのかは裏付けがとれる訳ではありませんが、そういう風に言うように指導されていたり、もしくは(仮に間違っているとしても)よく耳にするので、そういうものだと考えていて、自発的に言っている場合もあるのではないかと思います。

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