英作文の基礎的な訓練方法についてWebで調べていたら「文体を作ろう! それなりに英語は読めるのに英作文が極端に苦手なあなたへ」という情報を見つけました。そこでは「「英語ってこういう言い方する/しないよね」という基準」を持っていることを重視しており、次のように書かれています。
読んでもまったく英作文力が身につかない人には、英文法の正誤のほかには、自分の中に、こういった英語的な基準が、まったく無いはずです。
いわば無手勝流で、文法の知識と語彙力と辞書だけを頼りに書いている。
この状況を打破するのが、冒頭で述べた「文体」の獲得です。
「文体」を獲得するために、例文を暗記を薦めています。『表現のための実践ロイヤル英文法』に付属している「英作文のための暗記用例文300」を覚えると良いとありますが、それだけで良い訳ではなく、例文暗記の入り口としては妥当というだけです。入り口ではあるとしても、次のような効果が期待できると主張しています。
この300を経ると、多かれ少なかれ、書いていて「あってるっぽい」「間違ってるっぽい」という判断が、それなりに自分のなかに出てきます(貧しい文体の獲得)。
例文数が少ないので、「貧しい」文体の獲得にしかならないのはやむを得ません。しかし「貧しい」状態から豊かな状態に拡げていくことは比較的容易であるとも主張しています。私としても、これはその通りだろうと予感しています。
英作文能力を向上させるために例文暗記を推奨する意見は少なくありません。そのことにより、例文を暗記しておけば、単語を入れ替えることで無限に英文を作っていけるはずだと理由を述べていることが多いようです。これは英借文の発想に近いので、あながち間違っている訳ではないと思いますが、そんなに単純な話しでもないような気がしています。
「英作文のための暗記用例文300」に限らず、『英作文 基本300選』とか『DUO 3.0』など、例文暗記の素材はなんでも良いのかもしれません。しかも例文を暗記したところで、獲得できるのは「貧しい文体」レベルに過ぎない恐れは高いし、英作文能力が劇的に向上することはない可能性が高いと思います。そうだとしても例文暗記は、やらないより、やった方が望ましいだろうと思います。それは直接的な効果が見込めるからではなく、長期的な効果が見込めるだろうと思うからです。もはや信仰なのかもしれません。
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