2021-04-26

latexmkでLaTeX組版をおこなう

Webを見ていたら「latexmk」が話題になっていました。何のことか分からないので調べてみると、LaTeXの組版やPDF変換などをおこなうためのツールだそうです。


これまでは組版には「platex」などを使いdviファイルを生成し、「dvipdfmx」でPDFを生成していました。個々にコマンドを叩いても、それほど大変ではありません。しかしLaTeX内部で参照などがあると、「platex」を依存関係が解決するまで繰り返して実行する必要があります。そのような手間が「latexmk」を使うと、気にしなくても良くなるようです。


LaTeXのヘビーユーザではありませんが、ASCIIのpTeXとかNTTのjTeXの頃から細々と使っています。それが何時の間にやらTeXliveを使うようになりましたが、必要なものが全て揃っているとは言え、あまりにも膨大で何があるのか、情報が得られていません。


「latexmk」も何年も前から登場しているようですが、全く知りませんでした。Webを検索したら、ずいぶん前から薦められていたようです。


LaTeXの組版をして、PDF変換するのに利用するだけでも構わないのですが、PDFで50頁ほどのマニュアルがTeXlive2021には含まれているので、目を通しておこうと思います。

2021-04-21

ONKYO C-7030からSONY MZ-R50に光デジタルケーブルでダビング

2年ほどまえに自宅で使っていたMarantz CM6001が故障しました。修理に出したのですが、修理不能で戻ってきてしまったので、代替品としてONKYO C-7030を買いました。これでCDは聴けるようになりましたが、MDが使えなくなってしまいました。


SONY MZ-R50も持っているので、MDを再生することは出来るのです。しかしCDからMDにダビングする方法を見つける必要があります。C-7030には光デジタル出力があり、MZ-R50には光デジタル入力があるので、両者を光デジタルケーブルで繋げばなんとかなりそうです。光デジタルケーブルの端子は、USBほどバリエーションが多いわけではないようですが、Web記事「2種類が普及しているオーディオケーブル!“光角型プラグ”と“光ミニ・プラグ”の違いとは?」に書かれているように、少なくとも2種類あるようです。取扱説明書を確認してみたら、C-7030が角形で、MZ-R50がミニプラグでした。


C-7030とMZ-R50を光デジタルケーブルで繋ぎ、MZ-R50を録音待機状態にします。MZ-R50は録音同期スイッチがついているので、C-7030でCDを演奏開始すれば、同期して録音を始めてくれます。さらに曲が変わるタイミングでMD側でもトラックを分けてくれるので、CDと同数のトラックでMDにダビングできます。


これでCDをMDにダビングできる環境が整いました。自家用車のオーディオにもMDを付けているし、手持ちのMDが無駄になる事もなくなりました。

2021-04-18

二つの数独

The Japan Times On Sundayが2021年4月からThe Japan Times / The New York Times weekend editionに変わり、(値段も上がりましたが)The Japan TimesとThe New York Timesの両方を購読しているようで、ひとまず満足しています。


両紙ともコミック、クロスワードパズル、数独などの娯楽ページがあります。The Japan Timesの方の数独は普通ですが、The New York Timesの方の数独は、ちょっと変わっています。


謎の一つ目は、謎の追加ボックスです。The New York Timesの数独のルールは、次のように書かれています。

Fill the grid so that every row, column 3x3 box and shaded 3x3 box contains each of the numbers 1 to 9 exactly once.

これに対してThe Japan Timesの数独のルールは、次のように書かれています。

Complete the grid so that every row, column and 3x3 box contains a number from 1 to 9.


上述した謎は問題の難易度に関わることでしょうから、それほど気にする事ではありません。しかし謎の二つ目は、結構深刻です。問題には番号が付いており、2021年4月3-4日号の場合はNo. 0304でした。しかし解答がNo. 0204になっています。問題と解答の番号が合っていません。この回答は何時の問題の分なのか? また今回の問題の解答は何時掲載されるのか?


もしかして解答が掲載されるのは1週遅れなのかと思いました。ところが2021年4月10-11日号の解答はNo. 0904です。問題No. 0304の解答は何処に行ったのか?


不安を感じるのは、数独をよく見ると、右下に小さな文字が入っていて、問題には「210403」と、解答には「210402」とあることです。これは2021年04月02日とか03日という意味ではないでしょうか。そうだとすると、数独の解答は翌日付ということになるのですが、weekend editionを購読している読者には入手する術がないのです。


なんとかならないでしょうか。

 

2021-04-13

Theodore Roosevelt's "The Strenuous Life" Speech (1899)

放送大学教養学部で今期は、宮本陽一郎先生の「英語で読む大統領演説('20)」を受講しています。最初の2回は導入で、実際に大統領演説が現れるのは3回目からです。


セオドア・ルーズベルトの演説「The Strenuous Life」は有名のようで全文を読むことが出来ます。他にも何か参考になる情報がないかと探してみたら、「Theodore Roosevelt: A Strenuous Life」を見つけました。研究者であるKathleen Daltonが2002年に出版した著書「Theodore Roosevelt: A Strenuous Life」を記念して2004年2月12日にWashington D.Cの書店で行われた講演と質疑応答の模様をC-SPAN2 BookTVが動画配信したものです。


僕自身は、セオドア・ルーズベルトについては何も知りませんし、当然のことならが動画は全て英語で、日本語の字幕が付いている訳でもないので、内容が理解できたわけではありません。しかし感覚的ですが、分かりやすそうな印象を受けました。


英語の勉強を細々と続けています。このような動画を発見すると、英語を身につけることで、得られる情報の幅が広がるのだろうと思うと、期待が膨らみます。

2021-04-12

「The Book of Tiddlywiki」

一年ほど前にGoogleグループの「TiddlyWiki」で「The Book of Tiddlywiki」が話題になっていました。PDFをダウンロードして、読もうと思っていたのですが、先延ばしになっていました。


ようやく余裕ができたので目を通してみましたが、素晴らしい出来だと思います。TiddlyWikiの情報がよくまとまっていると思います。入門書というわけではないので、本書でTW5を学ぶのは難しいと思います。しかし既にTW5を使っていても、その全体像をつかみかねている私のような利用者には、役立つと思います。


内部構造についても記載されていますが、それを理解するのは、まだ先の課題となりそうです。

池田晶子『14歳からの哲学』を読み終えた

2021年3月放送の100分 de 名著で紹介されていた『14歳からの哲学』を読み終えました。翻訳ものの哲学書と違い、とても読みやすいです。しかし内容が薄いわけでは決してなくて、むしろ「考える」ことが常に求められているので、入口に立ったばかりという感じです。


きっと今後何度も読み返していく事になるでしょう。 

2021-04-07

The Japan Times / The New York Times weekend edition

英字新聞に親しむため「The Japan Times On Sunday」を定期購読していたののですが、2021年4月より「The Japan Times / The New York Times weekend edition」に変わりました。


他にも「The Japan Times Alpha」も定期購読しており、これまでの「The Japan Times On Sunday」も、どちらもタブロイド判でした。ところが「The Japan Times / The New York Times weekend edition」は普通の新聞と同じ大きさに変更となり、「でかくなったなぁ」という印象です。


またタイトルが「The Japan Times / The New York Times」となっていますが、これはジャパン・タイムズの新聞の一部記事がニューヨーク・タイムズから提供されたものが含まれている程度かと思っていました。ところが、4月になって届いたのを確認したら、別々の新聞である「The Japan Times weekend」と「The New York Times International Edition」がセットになっており、お得な感じです。

TW5を使って資料をタグで整理する手法

個人的に必要となる情報を整理するためにTiddlyWikiを使っています。その存在を知ったのは10年以上前ですが、今はバージョンアップしてTW5と呼ばれています。それに対して以前のバージョンはTWC(TiddlyWiki Classic)と呼ばれるようになりました。


Tiddlywikiでは、情報をTiddlerという単位で管理します。これは梅棹忠夫が『知的生産の技術』で紹介している「京大型カード」のようなものだと理解しています。Tiddlerにはタグを付けることが出来るので、ひとつのTiddlerを様々な観点から纏め上げることができます。この点が情報を整理する上で役立っています。


ひとつの例として蔵書管理を行う事を考えます。ひとつの書籍をひとつのTiddlerに割り当てるのが分かりやすいでしょう。そこにタグとして、出版社とか出版年やジャンルなど、いろいろな属性を与えることができます。この方法で管理するTiddlerが増えてきて、カテゴリーで整理したリストが見たくなったとしましょう。例えば出版社ごとの蔵書リストが見たければ、タグに指定した出版社でグルーピングすれば良い訳です。出版年やジャンルなども同様です。


ここで気になるのが、タグで指定する情報が事前に想定できない場合の対応です。例えば出版社やジャンルなどであれば、(世間一般としては無限に考えられるとしても)個人的には限定された種類のタグを準備しておけば済むでしょうから、あまり問題にならないと思います。ところが出版年であれば、西暦にせよ和暦にせよ有限個数とは言え、事前に想定しておくのは困難なくらいの個数を考えておく必要がありそうです。


TW5にはマクロウィジェットなどが用意されており、これを駆使すると(なんでもできるのかは知りませんが)なんとかなりそうです。

  1. 全てのタグの中から特定の(先頭に「西暦」が付いている)ものを抽出する。
  2. 抽出されたタグから1つを選び、そのタグが付いているTiddlerのリストを表示する。

上述したロジックをTW5で実現してみました。これがTiddlerwikiの流儀に則っているか自信はありません(TW5風のもっと良い方法があるかもしれない)。もし更に良い方法が見つかったら変更しようと思います。

<$list filter="[tags[]prefix[出版]]" variable="ADyyyy">
<div class="tc-menu-list-subitem">
<$set name="theyear" filter="[<ADyyyy>addsuffix[年]removeprefix[出版]]">
<<theyear>>
</$set>
<<list-links filter:"[tag[$(ADyyyy)$]]" type:"ol">>
</div>
</$list>

出来てしまえば数行程度のものですが、ここに辿りつくには相当苦労しました。TW5で実現できるか否かが、そもそも不明であることが理由のひとつです。TW5で実現できるとの確信がなかったので、TW5では無理なことを求めているのだろうかと悩みました。また実現したい機能は単純なのですが、それを実現する為のTW5の発想が不明だったのも、苦労した理由のひとつです。

今回の経験を踏まえて、まだまだ利用していないTW5の機能があることを実感しました。もっと使いこなせるようになりたいと思います。

池田晶子『14歳からの哲学』を購入した

NHKで放送している「100分 de 名著」の2021年3月のテーマは「災害を考える」でした。いつもはテーマとなる書籍1冊を一ヶ月かけて読んでいくのが普通ですが、その回ではテーマに関連する4冊の書籍が紹介されました。


この番組で取り上げられている書籍は、その番組中で粗筋を紹介している訳ではありません。できれば自分で読んでみるのが望ましいだろうと思います。番組は、その書籍を読むための入口を提供しているに過ぎないのだと思います。


3月の番組で取り上げられていた『14歳からの哲学』(池田晶子)を購入し、読み始めています。タイトルで「14歳」を謳っているように、その年齢を対象にして執筆されているので、読みやすいのですが、易しくはありません。専門的な用語や言い回しが多用されている、翻訳された哲学書では、読み進めることすら困難であることが多いのですが、それに比べると本書は、格段読みやすいです。しかしスラスラ読めてしまいますが、表面的な理解で終わってしまうか、その中に入っていくのかは、読者の力量にかかっていると思います。

2021-04-05

Teaism

2021年度は放送大学教養学部で「英語で「道」を語る('21)」を受講することにしました。その第2回の講義のタイトルは「茶道/The Tea Ceremony」です。


印刷教材(放送大学では教科書のことをこのように呼びます)には以下のような文があります。

What is suggested here is that 'Teaism' is not just about drinking tea but about something more than that, something that is closely related to our view of life.


茶道というのは、ただお茶を飲んでいるだけではなく、人生観に関係する何事かであるというのです。私自身は茶道には縁がなく、その目指す境地はわかりません。しかし茶道がそのような方向を目指しているだろうという事はわかります。茶道に限らず、武道でも華道でも、芸事はそういう方向を目指しているように思います。


それは理解できるとして、お茶を日本に伝えたのは鎌倉時代の栄西だという話があります(諸説あるようです)が、それが「茶道」というものに発展することに何故なったのかは、よく考えると不思議です。そこには千利休の果たした役割があるとは思いますが、茶道として完成されたことが必然だとも自明だとも思いません。


一方で、珈琲が日本に伝わったのは江戸時代の長崎出島のオランダ商館だったという説があります。お茶と同様に舶来品ですが、「珈琲道」というものが出来ることはありませんでした。


「道」というものの諸芸に通底する思想が考えられます。しかし因果関係として、そのような思想があったことを原因として、茶道という結果が得られたとは思えず、そのような思想がなかったことが原因で、珈琲道という結果を得られなかったとも思えません。


道としての芸事を生むことになる、何か別の要因や原因があるのではないかと思うのです。

あるなし

ラジオを聴いていたら、2021年4月5日6時22分ごろに静岡県西部でM4.3の地震が発生したことを速報していました。そこで「津波の〈あるなし〉 は現在気象庁で調べています」と伝えていました。


NHKでは「有無(うむ)」ではなく「あるなし」と伝えているのですが、何故でしょう。ラジオを聴いている人達は「うむ(有無)」と言われると理解できないから、「あるなし」と報道しているのだ、とNHKでは考えているのでしょうか。


このような違和感は、他の状況でも感じたことがあります。鉄道で移動する際に、地域や時期によっては、ドアが自動開閉せず、自分でボタンを押してドアを開けて乗車や下車する必要のある場合があります。このような場合、車内放送では「ドアは自動的には開きませんので、〈あける〉ボタンを押してください」のように伝えています。場合によっては「あける」ではなく「ひらく」とアナウンスしている場合もあります。


「開閉(かいへい)ボタンを押して云々」とアナウンスするよりは、「ひらくボタンを押して云々」の方が、「乗客は分かりやすい」のだと鉄道事業者側が考えているのではないかと思います。そうなのでしょうか。そのように事業者は考えているのでしょうか?「かいへい」よりは「ひらく」の方が乗客側は分かりやすいのでしょうか?


分かりやすいとは何か、本当に分かりやすいと言えるのか、などを考えることは、わかりやすい問題ではないのではないかと思います。

Paragon Backup & Recovery 2017 FREEの「世代」とは

Windows 10のバックアップに、これまではParagon Backup & Recovery 2014 FREEを利用していましたが、2017(FREE)版に移行しました。バージョンが変わったことで、操作性が大きく変わりました。2014版では、フルバックアップや差分バックアップは、操作メニューの選択肢に過ぎなかったのですが、2017版では、バックアップ方針の定義の仕方に変わりました。


どのようなバックアップ方針にするかは、使い勝手を確認してみて決めていこうと思っていますが、ひとまず「フルバックアップと4個の差分イメージ」をおこなうようにしてみました。さらに「3世代」を保存し、それ以外を自動削除するように設定しました。


ここで「世代」とは何なのでしょうか?「フルバックアップと複数の差分イメージ」をひとつの世代と考えて、それが何世代分かを保持するという意味だと理解しました。しかし裏付けとなる説明が見つけられていないので、実際の挙動は違うかもしれません。


しばらくは、どのような動作をするのか確認してみようと思っています。

2021-04-02

「原稿は農作物」

東京大学出版会の広報誌「UP」の2021年4月号に掲載されていた「生産者の顔が見える原稿」(言語学バーリ・トゥード13、川添 愛)を読んでいたら、「原稿は農作物」と譬えていました。その趣旨は、「書けば出来上がる人工物ではなく、植えて育てる自然物だ」ということです。


「原稿」に限らず、何かを作り上げていく場合には、生産ラインにおける工程管理のような具合にはいかないものです。筆者が書いているように、原稿を執筆するのは約8時間だが、構想し始めてから出来上がるまでには平均しても10日間ほどかかっているようです。要するに原稿を仕上げるためには、着想から完成まで2週間ほど必要となりますが、その間で実作業に携わっていたのは延べ8時間程度でしかありません。それを一気呵成にやろうと試してみても、「無理!」だそうです。


ソフトウェア開発の問題を指摘した「人月の神話」という名著があります。ソフトウェア開発に限らず、プロジェクトでは規模を「人月」で測定することがよくあります。開発期間が年単位でスケジュールされ、携わる人員も延べで何百人にも何千人にもなるのであれば、「人月」という発想でも管理できるかもしれません。「人月」という発想の根本にあるのは、10人月であれば、1人なら10ヵ月だし、10人なら1ヵ月で済むという(本当かと思いますが)ことだからです。その発想が適用できる範囲について、必ずしも認識が合っている訳ではないようです。大規模プロジェクトならまだしも、メンバが数人程度のプロジェクトとか、上述した記事の場合なら筆者本人だけですが、その場合でも同じ発想を持ち込まれると、困った状況になります。筆者が原稿を仕上げるには、着想からならば「10人日」くらいですが、執筆だけなら「1人日」となってしまいます。出来上がった原稿に対する報酬が、「人日」を基準しようとされてしまうと、報酬額を引き下げようとする圧力の要因になってしまうでしょう。


「原稿は農作物」という主張に戻ると、それを具体化した事例は、納得できます。

  1. 「農業の基本は土作り」に相当するのが、原稿執筆なら「書く人のコンディション」だ。
  2. 農業に「種」が必要なように、「文章を書く上で絶対に必要」になるのは「テーマというかネタ」だ。
  3. 農作物が育つには、人手をかけるだけではなく、自然にまかせる必要があるように、原稿も「書けば出来上がる人工物ではなく」、「時間とともに原稿が自然に育つのを待つ」必要がある。

原稿を執筆する場合でも、何か美術作品を創作する場合でも、何かのソフトウェアを製作する場合でも、どんなに些細なものであったとしても、何かを新たに作り上げようとする際には、工場で大量生産をする場合のような「生産性」を求めるのは、お門違いだと思うのです。