2021-03-03

「コロナか」は「コロナ禍」なのか「コロナ下」なのか

もう一年以上もCOVID-19により日常生活が影響を受けています。新聞でもテレビでも枕詞として「コロナか」だから云々と報道していますが、「コロナ禍」と「コロナ下」のどちらのつもりで使っているのでしょうか。


同様の疑問を持つ人は少なくないようです。


正確に表現するなら、「コロナ禍のもとで云々」とか「コロナ禍下で云々」という事になるのかもしれませんが、かえって誤解されるかもしれません。新聞のようなテキストなら「コロナ禍」と「コロナ下」を使い分けることができるでしょうが、テレビのような音声では「ころなか」の文字がどちらを意味しているのかは表現できません。


手っ取り早く、どちらでも気にしないというのも、ひとつの考え方でしょう。例えば「適当」には、「いいかげんな」という悪い意味合いと、「適切な」という(どちらかと言うと)良い意味合いを持つ、誤解を生じかねない表現があるわけです。だから言葉に厳密さを求めるのは無理があると思います。


ふと連想したのは、「コロナ禍」という表現があるなら、「戦時下」は「戦時禍」でも良いのではないかということです。「下」と「禍」には使い方が根本から異なるということは分かりますが、先の戦争当時の庶民の暮らしは「戦時下」というより「戦時禍」の方が、より実態に合っているのではないでしょうか。

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