先日VSIの「Community License Program」を申請してAlpha用のライセンスを入手しました。これを適用しようと思っているのは、自宅にあるDigital Personal Workstation 500auです。このマシンには従来「Hobbyist OpenVMS Program」として入手したライセンスを用いてOpenVMS Alpha V7.2を入れていましたが、VSI版OpenVMSに移行する必要があります。
準備作業のために久しぶりに電源を入れたら、ボタン電池が切れていたようで、AlphaBIOSが立ち上がってしまいました。このマシンはWindowsNTでも利用できるようになっておりAlphaBIOSが初期状態となるようですが、OpenVMSを利用する場合にはSRMに切り替える必要があります。もちろんSRMに切り替えておいたはずですが、バッテリ切れのために初期状態に戻ってしまったようです。
このマシンをWindowsNTで利用するならディスプレイやキーボードを取り付けておくところですが、OpenVMSとして使うならシリアルコンソールで十分です。ところがAlphaBIOSをSRMに変更しようとすると、ちょっと厄介なことになります。
数年前にも同じ作業をしたのでメモが残っていました。参考となる情報は「The OpenVMS Frequently Asked Questions (FAQ)」にある「14.3.7.3 How do I switch between AlphaBIOS/ARC and SRM consoles?」です。作業自体は、一度経験してみれば分かると思いますが、難しくありません。ただし注意すべきポイントが幾つかあります。
- シリアルコンソールであっても作業は可能ですが、画面表示でVT100エスケープシーケンスが多用されているので、それを解釈できる端末で作業する必要があります。僕はRloginを利用しました。
- 設定メニューを出すには「F2」などのファンクションキーを押す必要があるのですが、キーボードの「F2」を押しても遷移できません。前述したFAQにあるように、ファンクションキーの代替キーを入力する必要があります。例えば「F2」ならば「Ctrl-B」です。
これでAlphaBIOSからSRMに切り替わったのですが、電源を落とすと初期状態(ALphaBIOS)に戻ってしまうようです。ボタン電池の交換が必要なのでしょう。近いうちに交換しておこうと思います。