2020-08-18

VSI版OpenVMS Alpha用のライセンスなのか?

VSIから送られてきた「OpenVMS Community License」には「ALPHA-SYSTEM」と「ALPHA-LP」という2つのPAKしか入っていませんでした。当初これは何だろうと思いましたが、Webを検索してみると2017年頃にVSIが発表した情報を見つけました。そこには次のような記述があります。

  • All OpenVMS & LP licenses included in Tiers
    • License PAKs
      • Alpha-System
      • Alpha-LP


OpenVMSが必要とするライセンスの仕組みは、DECが開発したものだと思いますが、それをCOMPAQもHPも踏襲してきていました。内部構造がどうなっているのかは知りませんが、プロダクトなどのライセンス管理単位で決められている名称が内部に組み込まれているのだと思います。その名称ごとに有効無効の管理や、有効期限の管理が行われていたのではないかと思います。


これまでHPEから入手してきた「OpenVMS Hobbyist License」では、システム関係とレイヤードプロダクト関係を合わせて112個のPAKが含まれていました。それが、たった2個のPAKにまとめられてしまっているので、おそらくVSI側の意向としては、ライセンス管理単位が細かすぎて不必要に手間がかかっていると感じていたのではないでしょうか。それをまとめてしまう気持ちは分からなくもありませんが、DECやCOMPAQがリリースしていたOpenVMS Alphaとの互換性が失われてしまっているのは否めないのではないでしょうか。


DEC/COMPAQ/HP時代のOpenVMSの内部にはライセンス管理名称として「ALPHA-SYSTEM」や「ALPHA-LP」は入っていないだろうと思います。昔は「OPENVMS-ALPHA-USER」とか「DW-MOTIF-UI-JAPANESE」などのように、細かく細かくライセンス名称が分かれていたので、このようなライセンス名称しか認識しないのではないかと思います。そうなると、VSIから入手した「OpenVMS Community License」を入れても認識されず、有効期限を過ぎたら「ライセンスが無効です」というようなエラーが出てしまう気がします。


VSIがリリースしたOpenVMS Alphaを使えば問題ないのだろうと思いますが、それは避けたいと考えています。なんとかならないだろうかと、とりあえずVSIに問い合わせのメールを送ってみました。返事がくるかどうかわかりませんし、たとえ返事が来たとしても、昔流儀のPAKを発行してくれることになるかもわかりません。


どういう結末を迎えるのか不明ですが、できることを探っていこうと思います。

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