2020-03-08

英文を書く練習として必要な作業とは

英文を書くための方法論について書かれた文章は、たくさんあります。入門レベルから、上級レベルまで、多種多様です。

英文の書き方に限りませんが、教育目的の文章というのは、執筆者は既に習熟しており、読者層は未習熟です。習熟してしまっていると、えてして未習熟だった頃のことを忘れてしまっているものです。習熟している当人が、未習熟な理由を「推測」して、その解決方法を提示することになります。その「推測」が当たっている場合があるかもしれませんし、外れていることもあるでしょう。

英語であろうが、日本語だろうが、それ以外の言語であったとしても、文章を書く場合に必要な作業は抽象的には同じだろうと思います。
  1. 単語を知る。
  2. 文法を知る。
  3. 文章構成方法を知る。
簡単に言えば、上述したような事が(本当に)身につけば、英文は(その他の言語であっても)書けるでしょう。

最後にあげた「文章構成方法」というのは、より詳しく説明すれば、結論から書けとか、ひとつの段落には一つの内容だけにしろとか、その類のことです。これは英文を書く場合に限らず、日本語で文章を書く場合でも重要なことです。

上記以外で僕が重視したいのは、「言語の特徴を知る」ことです。(例えば)英語には、英語独特の発想があり、日本語の発想では間違いとは言えなくても、英語の発想では奇妙な場合があり得るということです。これは文法の一環と捉えることもできるかもしれませんし、「語法」と呼ぶこともあるかもしれません。しかし文法や語法とは別のカテゴリとして捉えたいと思います。

入門レベルの英文書き方指南で目にするところですが、まず日本語で発想し、それを英語に置き換えていくことを勧める方法論があるようです。この方法は、初心者にはとっつきやすいと感じられるのですが、それで良いのだろうかと思います。

英語に限らず、外国語学習において、疑問点の解消する場合に、日本語を引き合いにして説明されることがあります。英語で某のようなことになるのは、日本語で何々となる事を考えれば納得できますよね、という指導方法は、納得しかねる訳です。

英文を書くのは、英語学習の総合力を試されていると思います。単語を知らなければ、覚えれば良いでしょう。文法が分からなければ、基本的な知識をつければよいでしょう。それだけでも、英文(のようなもの)は書けるでしょう。しかし英語の発想を身に着ける努力も必要だと思っています。ただし、それを体系的に学ぶのは、単語や文法のように容易ではないと思うのです。

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