Digital PersonalWorkstation 500auの基盤に取り付けられているCR2032を交換しましたが、何故かシリアルコンソールが出なくなってしまいました。何か表示が出るとか、ビープが鳴るなどの、何らかのアクションを起こしてくれれば、それを手掛かりに原因究明をおこなうのですが、何も出ません。このマシンにはグラフィックスボードもついており、もしかするとグラフィックス画面に何か表示が現れているのではないかとも考えられますが、(Web上でみかけた情報によると) ディスプレイやキーボードが接続されていなければ自動的にシリアルコンソールが有効になるそうです。
数年前にもシリアルコンソール出力に異常があり、その時に試行錯誤した記録を確認してみました。その時には、メモリスロットにあるメモリを、手持ちのメモリと入れ換えて様子をみたようです。そのうちになんとなく直ってしまったので、最終的に何が問題だったのかは不明なままです。今回も原因が不明(少なくともCR2032の交換が原因ではないと思う)ですが、前回同様メモリあたりから確認してみようと思います。
現状を確認すると、このマシンはメモリスロットが6本あり、2枚ずつ3組挿せるようになっています。基盤にはDIMM5、DIMM3、DIMM1と印刷されているのが見えます。メモリは次のようになっていました。
- DIMM5:54-25092-DA x2
- DIMM3:54-25092-DA x2
- DIMM1:IO-DATA PC133 E133-256M
ひとまずメモリを全て取り外して電源を入れてみます。するとビープ音が鳴り異常を通知します。シリアルコンソールには何も表示がありません。
次にDIMM5に54-25092-DA x2だけを取り付けて電源を入れてみました。すると(もちろんビープは鳴りません)シリアルコンソールに表示が現れました。CR2032を交換したことで初期状態に戻ってしまったようでAlphaBIOSが起動しましたが、これはSRMに変更すれば良いだけの事です。ともかくシリアルコンソールが復活したのは大きな前進です。
今度はDIMM5にIO-DATA PC133 E133-256 x2だけを取り付けて電源を入れてみました。するとビープ音がなり、シリアルコンソールには何も表示がありません。これが問題の原因なのかもしれません。基盤を見ると、メモリスロットの側にLEDが8個あり、マシンの状態を示しているようです。上下に4個づつ配置されており、上段は「ON-ON-ON-OFF」、下段は「OFF-OFF-ON-ON」でした。
どうやらメモリに問題がありそうなので、DIMM5に54-25092-DA x2を、DIMM3に54-25092-DA x2を取り付け、DIMM1は空きのままとしました。この状態で電源を入れると、ビープも鳴らず、シリアルコンソールにも出力が現れました。CR2032を交換しているので、AlphaBIOSには戻らずSRMのままです。ちなみに、この状態でLEDを確認したら、上段は「ON-ON-ON-OFF」で、下段が「OFF-ON-OFF-OFF」でした。
これまではIO-DATAのメモリを挿したままでも問題が無かったのですが、偶々運が良かっただけだったのかもしれません。現状でもメモリは512Mあるので、問題はないでしょう。
>>>show config
Firmware
SRM Console: V6.9-7
ARC Console: 5.67
PALcode: VMS PALcode V1.20-14, OSF PALcode V1.22-17
SROM Version: v5.90
Processor
DECchip (tm) 21164A-2 Pass 500 MHz 96 KBytes SCache
2 MB BCache
PYXIS ASIC Pass 257
MEMORY
Memory Size = 512Mb
Bank Size/Sets Base Addr
------ ---------- ---------
1 256Mb 00000000
2 256Mb 10000000
BCache Size = 2Mb
Tested Memory = 512Mbytes
ともかくシリアルコンソールが復活したことで、VSI版OpenVMS Alpha 8.4-2L1を試してみることが出来るようなりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿