2017-03-27

国立西洋美術館「スケーエン デンマークの芸術家村」

国立西洋美術館で日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念として「スケーエン デンマークの芸術家村」という展示がおこなわれています。常設展示室の一部を使って開催されています。

19世紀後半から20世紀初頭にかけて描かれた作品が並べられており、透き通るような画風がとても美しく気に入りました。風景や人物を描いていますが、ごく一般的な庶民であり、(作品を描いた背景を学んでいないので不確かですが)著名な何かを表しているわけではないと思います。これより古い時代の宗教画や有名人の肖像画とは違いますし、これより後に増えてくる抽象画のように(何が描かれており、何を表そうとしたのか)頭を悩ませるような作品とも違います。一見すると「わかりやすい」気がする作品です。

作者は何を思って描いていたのでしょうか。図録を買いましたので、各作品には解説がついています。しかしそれは作者の言葉ではなく、解説者の文章です。この展覧会に限りませんが、作者が作品に込めた思いなどは、どうしたらわかるのでしょう。別にそれがわからなくても作品は楽しめるし、それで良いのですが、もう一歩踏み込んで作品を鑑賞したいときもあるのです。そのためにこそ図録があるとも考えられますが、今のところ問いかけに応えてくれた図録は目にしていません。何か他にないものかと強く思います。

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