2017-03-01

体感温度は湿度の影響を受けるのか、それとも受けないのか

実際の気温とは別に「体感温度」について言及される場合があります。テレビで天気予報(天気情報と言うべきなんでしょうか)を視ていると、冬場などは「風が強いので実際の気温よりも寒く感じるでしょう」といういうようなコメントを加えていることがあります。ウィキペディにも次のような記述がされています。風が強いと、(夏は気になりませんが)冬だと実際の気温よりも寒く感じるのは経験しているところです。
日本では俗に、風速が1m/s増すごとに体感温度は約1℃ずつ低くなると言われている

それでは湿度の違いは体感温度に影響を与えていないのでしょうか。ウィキペディアをみると、体感温度に対する湿度による補正式が示されています。風の影響の俗説のような簡便な換算ルールはないようです。

ミスナールの提案した補正式(改良されたもの)を利用した計算サイトがあるので試してみました。風速0[m/s]において気温0[℃]の場合に、湿度が5[%]だと体感温度が7.2[℃]と計算され、湿度が95[%]なら体感温度が3.8[℃]と計算されました。

客観的に計測可能な気温とは違って、「体感温度」 というのは主観的な側面を持つと思うので、実際の数値として表すのは困難だろうと思います。上述した計算結果を鵜のみにはできませんが、湿度があがると体感温度がさがるという反比例の結果を示しています。この結果を否定する情報を持っているわけではないので、感覚的な疑問を呈することしかできませんが、計算結果に違和感があります。

違和感を覚える理由の一つは、体感温度を下げる原因として皮膚から水分が蒸発されるときに熱を奪うからだという説明があることです。湿度が高い方が皮膚から水分が蒸発されにくくなるだろうと思うので、体感温度も(湿度が低い時よりは)あがりそうなものですが、反対の結果がでてしまっています。

 また冬に屋内を暖房すると乾燥するので、加湿器を併用することで「暖かくなる」という効果が提唱されています。実際に加湿器を使うことで、気分の問題かもしれませんが、暖かくなった気はします。

湿度が体感温度に与える影響は補正式と実際の感覚とがあっていない気がしてしかたありません。どこかに最新の知見はないものでしょうか。

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