2023-09-24

『毎日のスヌーピー』を買ってみた

2023年9月初旬にAERAdot.で「中学英語しか使っていないのに、日本人がスヌーピーたちが使う英語を理解できない理由」という記事を目にしました。英語を理解するには、「文化背景の知識」と「セットフレーズの知識」を学ぶ必要があるという趣旨でした。この主張は同意するところがあります。英語の勉強というと、一生に一度も目にしないような難しい英単語を覚えたり、とても稀にしか使われないような英文法を頭に詰め込むことが必要だという風潮が何故かあるような気がします。その反動なのか、英語は基本単語だけで十分だというような主張も出てくるのですが、それはそれでちょっと違うのではないかと思います。

 

その記事が訴える「文化背景の知識」というのは、僕自身も必要だろうと思っていました。英語に限らず、日本語も含めたすべての言語がそうだと思いますが、伝えたいことがあった際に全てを明示的に表現するわけではなくて、自明と了解している文化的背景は「言うまでもないこと」として表に出てきません。日本人が英語を学ぶ際に、単語とか文法ばかり気にしますが、文化的背景がわからないままでは、簡単な英単語と簡単な英文法しか使われていないのに、結局何なのか「わからない」という状況に陥りがちだと思います。

 

毎日のスヌーピー』は、このような問題意識を踏まえた書籍で、こういう本を僕は求めていました。

 

ちょっと飛躍するかもしれませんが、「文化背景」と「セットフレーズ」の知識ということから、清少納言が枕草子に書いたことを思い浮かべました。中宮定子が「香炉峰の雪は」と問いかけると、清少納言が「簾を撥げて看る」と応えたという逸話です。言葉と言うものは、表に出てくるものの背景にあるものを踏まえているため、それが分からないと、とても簡単な単語が並んでいるだけなのに、知らなければ全く理解できないものです。

 

この本を読めば英語の文化背景は完璧だなどと言うつもりは毛頭ありませんが、よい入り口になってくれるだろうと思います。

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