人間の頭部の諸器官を使った慣用表現があります。
「口にする」には「語る」という意味があります。
「目にする」には「見る」という意味があります。
「耳にする」には「聴く」という意味があります。
ところが「鼻にする」という表現はありませんが、なぜでしょう。
「鼻につく」とか「鼻にかける」という表現はありますが、「嗅ぐ」という意味はありませんし、どちらも良い意味ではありません。
「鼻」だけ別扱いなのは日本語だけかと思ったら、英語にも同様な側面があるようです。『"Secrets" of England』(Colin Joyce、ISBN978-4-14-035163-5)の「Chapter 7 A Sniffer's Guide to Japan」では次のような事が書かれています。
But it is rare to hear people talk about the things they have smelled.
ここでは英語に「鼻」に関わる慣用表現が無いと書いているわけではありませんが、「鼻」というのは扱われ方が違うことがわかります。
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