今年は4月に統一地方選があり、7月には参院選もあり、選挙が多い年になりました。以前から言われていることですが、投票率が下がっているようです。投票することは選挙権の行使ですから、投票しないのは権利を放棄していることになります。権利を行使しないのは残念なことだと思いますが、投票を強制させるような施策を講じるのも違うだろうと思います。
投票しない理由に、「投票しても何も変わらないから」というものがあると聞きます(他にも投票しない理由はあると思いますが)。この理由の真意をもっと分析しないことには軽々しく言えないとは思いますが、ようするに「自分の投票した候補者が当選したら「あたり」で、投票して良かったと感じるが、落選したら「はずれ」で、投票なんかして(時間の)無駄だったと思う」ということなのでしょうか。
こう考えているとすると、投票するのは勇気がいるでしょう。何故なら、誰が当選するか分からないと投票できないからです(勝ち馬に乗りたいということでしょう)。一番圧倒的な候補者に投票しておけば無難なのでしょうが、そういう候補者なら「自分が投票しなくても当選するだろう」と勝手に思い込み、結局投票しないかもしれません。
もしかすると、投票するという行為を、宝くじを買うという行為のように考えているのだろうかと思います。「あたる(当選する)なら、宝くじを買いたい(投票してもよい)」が、「あたるかどうか分からないなら、無駄金を使いたくない(時間を無駄にしたくない)」と、博打を打つ感覚なのでしょうか。
投票というのは、結果も大切なのは当然ですが、支持する(しても良いかなと思える)候補者を選ぶという行為に過ぎません。それだけのことです。それをすることが現代社会にコミットすることになりますから、投票しなければ、その人物は存在しているのに「存在していないとして扱われる」という奇妙な状態を選択していることになるでしょう(意識していないかもしれませんが)。
投票(選挙権の行使)は、自分の考えだけでおこなえば良いことで、他者の意向を気にする必要はないはずです。「自分は政治をよくわかっていないから」とか、「皆さんはどうするんですか」とか、こういうことを考えているなら、考える方向がおかしいと思います。日本人は笑い話のネタにされるくらい同調性を気にする国民なのかもしれませんが、自分の投票する候補者くらい他者の意向を気にせず選べば良いのにと思います。
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