正式名が、“お説教”のために使われることもあります。親が子どもに、“Katie, it's bed time.”と伝えても言うことを聞かないと、“Katherine, it's bed time.”と正式名が登場します。それでも聞かないと、“Katherine Adler, stop listening to Rajio Eikaiwa and go to bed right now!”と、氏名を使って(ここでは敬意を払うのではなく)正式にきつく通達します。この文章を読んで、解けた疑問があります。
1990年代の映画「天使にラブ・ソングを2」では、高校の教師として赴任してきたシスター・メアリー・クラレンス(ウーピー・ゴールドバーグ)を追い出す相談を、夜の路上で生徒たちが相談しています。その向かいのアパートの窓から母親が娘を呼ぶのですが、「リタ・ワトソン」と呼びかけるのです。口調は静か(決して金切り声というわけではなく)ですが、叱っているのだろうと、理解はできます。しかし(よく考えると)なぜ氏名を呼ぶのだろうと、思わなくはありません。つまり日本にはこのような習慣(叱る際に子供を氏名で呼ぶ)が無いからです。ストーリに大きな意味を持つシーンという訳でもないので、なんとなく見逃してしまうシーンではあります。
英語圏には、言うことを聞かない子供を叱る最終手段として「 氏名を使って(ここでは敬意を払うのではなく)正式にきつく通達」するという習慣があることを知れば、そのシーンをより深く味わえるというものでしょう。
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