2020-07-21

アイスマン

2020年7月18日にナショナルジオグラフィック・チャンネルで「アイスマンの真実:史上最古の殺人事件を追え!」(原題:Iceman Murder Mystery: Lost In The Ice)が放送されました。「アイスマン」というのは20世紀末にアルプス山中の氷河から発見された5000年前のミイラだそうです。これまでにも何度も報道されたり、TV番組や書籍などで取り扱われてきたようですが、寡聞にして知りませんでした。

ミイラならば世界中に存在しているし、古代エジプトのミイラは有名でしょう。しかし人工的なミイラは、その当時の権力者などが対象となっているので、当時の社会の価値観や技術水準に左右されます。それに対してアイスマンは、自然の中で偶然にミイラ化していますし、何よりも歴史上の有名人とは何の関係もない名もなき一個人であるところが、興味深いです。

現代から5000年前というと、紀元前3000年くらいです。中国の古代王朝「」だって紀元前1700年あたりですから、それよりも1000年以上も前になります。当然のことながらヨーロッパに王国のような権力者が存在していたわけでもなく、人々がどのような生活を送っていたのか、わからないことだらけでしょう。それを考えれば、ミイラと共に、身に着けていたものや道具類が同時に発見されたということは、その頃の社会を明らかにできるのではないでしょうか。

雑誌版のナショナルジオグラフィック日本語版を購読していたのですが、2011年11月号では「アイスマンを解凍せよ」という記事が掲載されていたようです。すっかり記憶から抜け落ちていますが、捨てずに残しているので、探し出して再読しようと思います。

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