マシン環境をモニターするためのOSSとして「Ganglia Monitoring System」があります。標準的な構成を何も変更しないでインストールして利用しても構いませんが、独自にメトリックを作成してマシン環境を参照する事もできます。独自メトリックを自作するにはpythonを使用しますが、作成の仕方のコツを掴めば、作るのはそれほど難しくありません。
メトリックの処理はpythonで組みますが、メトリックの構成を規定するためにディスクリプタを初期化時に返す必要があります。その中には属性「name」があり、これが作成しているメトリックの名前となります。その名前規約として認められる文字長や文字種が明白に定義されている訳ではないようなので、時として問題が起きる場合があります。
名前に半角の英数字を使っているだけなら、別に問題は起きないと思います。また、記号類として、下線文字やハイフンを使う程度なら、差し支えないでしょう。
しかしながら記号類として「/」を使おうとしたら、問題が起きました。属性「name」で指定された文字列は、内部的にはRRDデータベースのファイル名として使われるようです。このために属性「name」において文字「/」が使われると、RRDデータベースのファイル名においてパス名が狂ってしまうようです。
他にも属性「name」に文字「%」が使われるのも、問題を起こす原因となり得るようです。GangliaのWebインターフェイスでは、属性「name」の情報がURLの中に現れます。その時に文字「%」があり、その文字の直後にある2文字が「16進数」を表す文字にマッチしてしまうと、URLエンコードにより別の文字として扱われてしまいます。
これ以外にも問題となる文字があるのか、もうこれだけなのかは、分かりません。しかも、今回問題となった文字が、Gangliaの内部構造の変更により、将来的には問題とならない可能性もあります。OSSはドキュメント類の不備をソースコードを参照する事で補う場合があるので、問題があれば調査して原因を突き止めることは(原理的には)可能です。しかし問題が本来どうあるべきかを知ることは容易ではないでしょう。OSSを利用する際には、そのような事も意識する必要があるのではないかと思います。
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