先日書店で『日本鉄道歴史紀行』という書籍を見かけたので買ってみました。他の書籍などでは見られない写真や記事が多く、愉しみながら読んでいます。
「のんびり列車で育む旅の思い出 夜行普通・快速列車」(pp.42-43)の中に次のような記述がありました。
この大垣夜行だが、元々は明治22年から走っていた東京~神戸・大阪間の長距離普通列車が前身といえる。それが昭和43年の10月に行われた大規模ダイヤ改正(通称ヨンサントオ)で廃止される見込みだったが、この普通列車を惜しむ声が多く寄せられ、当時の国鉄総裁・石田礼助の決断で存続が決まった。
ここに書かれているような経緯や年代などが事実なのかどうか判断する材料を持っていませんが、有名な「大垣夜行」(現在の「ムーンライトながら」) が明治から続く列車の後継とは知りませんでした。
ふと思えば、最近『時刻表 完全復刻版 1964年9月号』も買っているので、明治からありヨンサントオで廃止されそうになった長距離普通列車が掲載されているかもしれないと思い、確認してみました。東京23時30分発大阪10時47分着145列車がありますので、おそらくこれがそうなのでしょう。ずいぶん時間がかかっていますが、途中で長時間停車して時間調整している訳でもなく、名古屋で9分間停車するのが最長でした。その1時間前には急行第2せっつ東京発22時30分大阪着9時30分113Mがあり、さらに前にも急行月光東京発22時大阪着8時57分17列車など多数の大阪行が運行されていました。
下り145列車に対応するのが上り144列車だと思いますが、こちらは姫路発12時58分東京着4時56分です。途中の停車時間も長く、京都で12分、米原で10分、大垣で7分、岐阜で5分、名古屋で11分、浜松で8分、静岡で5分、沼津で28分、熱海でも28分も停車しています。これだけ停車時間が長いのは東京に到着する時間を考えての事だと思いますが、それだも早朝5時前に東京に到着してしまいます。それなら姫路出発を遅らせられないのかと思いますが、そうもいかなかったのでしょう。
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