2024-10-15

映画『室井慎次 敗れざる者』

2024年10月11日から上映されている映画『室井慎次 敗れざる者』を観てきました。踊る大捜査線のシリーズとしては、2012年の映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で終わったと思っていたので、今回の作品が発表されたときは驚きました。

 

この作品を観た感想としては、面白かった、良かったという一言(二言?)です。

 

最初にテレビドラマとして作られた時からは30年ほど過ぎていますし、当時出演していた俳優が亡くなってしまっていることもあり、その続編として東京の所轄警察署の若手が活躍するというスタイルは無理でしょう。今回の作品は「室井慎次」を表に出しており、これまで数々のスピンオフ作品に似たスタイルではありますが、正統な「踊る大捜査線」の後継作品だと思いました。

 

この作品は、発表当初から「室井慎次 敗れざる者」と「室井慎次 生き続ける者」の二本公開となっているので、ひとつの作品の前編と後編のような関係になっています。「踊る大捜査線」シリーズが所轄の若手刑事が警察組織の中でもがく姿をコミカルに描いていたのとは対照的に この作品は、同じ出演者を揃えながらも、違う世界を描くことに成功していると思います。

 

来月は後編である『室井慎次 生き続ける者』が公開されます。今から楽しみです。

2024-10-13

PDP-11 Architecture Handbook

PDP-11/40上で動作するUNIX V6のカーネルについて学ぶための資料として、よく言及されているのが『pdp11/40 processor handbook』です。これは1972年に発行されたもので、PDP-11/40について知りたいならば、まずこの資料から始めるのが良いだろうとは、私もそう思います。しかしこの資料だけで十分かと言うと、そうでもないと思います。周辺機器についての資料も必要になので、それらに関する情報を収集しなければなりません。

 

しかしPDP-11について更に理解を深める必要があるのではないかと思います。UNIX V6はPDP-11/40上で動作しているので、PDP-11の他のモデルについて知る必要がある訳ではないかもしれませんが、どうせ学ぶならPDP-11全体について理解しておくのも、面白いのではないでしょうか。

 

そういう目的にピッタリなのが『PDP-11 Architecture Handbook』です。これは1983年に発行されたようです。このような資料が存在したことは最近まで知らなかったので、「Processor Handbook」というキーワードで検索し、PDP-11/40だけではなく、PDP-11/45やPDP-11/70以外にも、PDP-11/35とかPDP-11/04などの資料も見つけました。それはそれで興味深いのですが、このように個別のモデルの資料を集めていても、PDP-11の全体像が見えてこないのです。諺の「木を見て森を見ず」のようになってしまうのが不満でした。

 

そういう意味で『PDP-11 Architecture Handbook』は、PDP-11の全体像を知るのに便利です。これが発行された1983年以降にもPDP-11の新モデルが登場するので、完全な意味での全体像にはなっていませんが、何も無いよりはずっとマシです。

 

「APPENDIX B PDP-11 FAMILY DIFFERENCES TABLE」というものがあり、PDP-11の個々のモデルの相違点が一覧表になっています。その違いを云々するようなところまで理解するのは遠い目標ですが、このように整理されているのは有り難いことです。

2024-10-08

PDP-11のPDRに含まれるEDビットの挙動

PDP-11/40上で動作したUNIX V6のカーネルを学ぶため、PDP-11について調べています。調べることは多岐にわたりますが、メモリ管理について学んでいるところです。メモリ管理はPARとPDRで挙動を制御しています。そこでPDRのビット3にはED(Expansion Direction)が存在し、これは管理されているメモリ領域の割り当てる方向を決めています。


『PDP-11/40 processor handbook』では「CHAPTER 6 MEMORY MANAGEMENT」に説明がありますが、説明は8行しかなく、簡単にしか書かれていません。これだけの説明でも問題ないかと思いますが、理解を深めるには、読み手側に何らかの努力が必要になると思います。


PDP-11/40のメモリ管理モジュールはKT-11Dらしいのですが、『KE-11D MEMORY MANAGEMENT OPTION USER'S MANUAL』という資料を発見しました。この資料の「CHAPTER 3 OPERATION AND PROGRAMMING」を見ると、「3.5.2.2 Expansion Direction(ED)」として詳しく書かれています。しかも「Figure 3-7 Example of an Upward Expandable Page」と「Figure 3-8 Example of a Downward Expandable Page」として図が示されていて、より理解しやすくなっています。


カーネルにおけるメモリ管理は、OSごとに実装がことなると思います。しかしPDP-11/40上で動作させるなら、そのメモリ管理は、PDP-11/40で出来ることに制約を受けることになるはずです。そういう意味でも、PDP-11/40のメモリ管理について理解を深めておくことは、UNIX V6のカーネルを学ぶ上での基礎知識であるはずです。

2024-10-04

タンブラーを再塗装して完成

タンブラーを再塗装する前の下地処理を済ませたので、最終段階として仕上げの塗装をおこないました。使用したのは「ヌーロスプレー」のパールグレーです。

 

今回の塗装に限らず、塗装の際は一気に仕上げようとすると綺麗に仕上がりませんから、何度かに分けて色をのせていくことになります。頭では理解していたのですが、実際にやってみると、気泡がついたり、塗料が垂れてしまった箇所がでてきました。乾燥してから耐水ペーパーで平滑にして、再度塗装します。この手順を何度か繰り返しました。よく見れば気泡の跡があったりするのですが、これもDIYの味わいというところでしょうか。

 

塗装を済ませたことで、綺麗になったことは間違いありませんが、イラストも何も入っていないので殺風景です。数年前に作ったデザインの文字などを流用し、「はがきサイズのプリンタラベル」に印刷したものを貼りつけました。これでオリジナルのタンブラーの完成です。

 

初めての経験なので、いろいろと失敗したところもあります。次に挑戦する時は、今回の経験が活きるでしょう。

2024-10-03

ハルシネーションを許容した生成AIの活用方法とは何なのだろう

以前は何かというとChatGPTをもてはやす風潮があったように思います。それと同時にChatGPTを断固拒否する意思を固めた人もいたようです。ChatGPTを諸手を挙げて歓迎する立場と、強烈に拒否する立場の他に、ChatGPTが良いのか悪いのか分からないけど使ってみたい(または、使ってみた)けど何か嬉しいのか分からないという立場も少なくなかったと思います。


Googleが登場した当時を思い出すと、キーワードを列挙すると知りたい情報(に近いもの)が得られるというのは、それ以前の情報検索では出来なかったことでした。同じことをChatGPTに求めようとすると、肩透かしをくらうことになります。ChatpGPTの場合は、Google検索のようにキーワードを並べるのではなく、プロンプトを与えることになります。それは使い方の問題にすぎませんが、ChatGPTの応答はGoogle検索とは違い、けっこう正直に(またはアッサリと)「わかりません」と返答します。それはプロンプトの与え方に不備があったせいかもしれないので、工夫すれば何かしらの応答が得られるかもしれません。しかし応答があったからと言って喜んでいられないのは、ChatGPTのような生成AIには「ハルシネーション」という「もっともらしい嘘」をつく可能性があるからです。

 

ChatGPT以外にも生成AIが登場しています。GoogleにもGeminiがあります。ちょっと使ってみたところ、やはり「ハルシネーション」に遭遇しました。例えば、「UNIX以外のPDP-11上で動作するOSを5つ教えてください。」とプロンプトを与えたところ、その回答の中に「MINIX」がありました。MINIXは元々IBM PC上で動作し、その後他のアーキテクチャでも動くようになったようですが、何が悲しくてPDP-11上で動かさなければならないんだろうと思います。


このように生成AIを使う上でハルシネーションは避けられません。その上で、応答結果を鵜呑みにせず、別途裏付けをとるようにするのが正しい道だと思います。それはその通りなのですが、もうひとつの可能性があるような気がします。真偽が厳格に定まる場合にハルシネーションが問題になります。しかしハルシネーションは、見方を変えれば、斬新な発想とも、既存の常識を超えた思考ともみなせる場合があると思います。真偽を云々するのではなく、正解とか間違いとかを気にせずブレインストーミングをおこなうような状況を生成AI相手におこなうことを考えてみれば、新しい可能性を得る手段を手に入れた気がします。


Geminiに「雑談の相手をしてくれますか」とプロンプトを与えたら、「喜んで」と応えてくれました。Google検索は、どこまで行っても検索エンジンにすぎず、雑談相手にはなりません。ここに生成AIの可能性を見た気がします。

Dunkin'やStarbucksとミスタードーナツ

the Japan Times alphaの2024年9月27日号のLife&Culture欄には「Campbell wants to say goodby to the 'soup' in its name. It isn't the first to make such a change」という記事が掲載されていました。これはAPが配信した記事のようです。


この記事は、アンディ・ウォーホルの作品でも有名なキャンベル・スープ・カンパニーが社名から「スープ」を外したという内容です。記事では、同様の事例が、ダンキン・ドーナツ、ドミノ・ピザやスターバックス・コーヒーでも、社名から商品名を外しています。この背景には、主力商品だけではなく、商品ラインナップを拡大していく際に、社名に商品名が入っていると障害になりかねないという懸念があるからだと思います。

 

同様の事情は日本でもあると思います。直ちに思いつくのがミスタードーナツです。主力商品はドーナツですが、飲茶なども扱っているので、「ドーナツ」だけではなくなっています。ただし社名から「ドーナツ」を外すと「ミスター」になってしまうので、社名としては成り立たないのではないかと思います。ならば社名を「ミスド」にするのは考えられるかもしれません。例えば「東芝」は、元々「東京芝浦電気」という社名でしたが、その略称を正式に社名としたので、同じことはできそうな気がします。

タンブラー再塗装の前の下地処理

10年ほど前に購入したスターバックスのタンブラーの表面にデザインされている塗装が剥がれたり擦れたしてきて、見た目が悪くなってきたので、塗り直してみることにしました。まず第一段階として、現状の塗装を剥がしました。最終的には再塗装するのですが、そのまえに下地処理をしておくことにしました。

 

正直なところ、本当に下地処理が必要だろうかと思います。塗装を剥がしたら、下地処理をしないで、再塗装しても問題ないんじゃないかとも思います。このタンブラーは個人的に使うものなので、一般に売られている商品のようなクオリティを追及しなくても構わないのではないかという気はします。

 

いろいろ思うところはあるのですが、簡単に下地処理をしておくことにしました。まず最初に1000番の耐水ペーパーをかけておきます。こうすることで、剥がした塗装のカスが残っているところも、全て綺麗に取り去ることができました。次に「メタルプライマー」を吹き付けておきます。念のために、塗装しない箇所はマスキングテープを貼って保護しておきます。どれくらいプライマーを塗れば良いのかよくわかりませんが、ひとまずタンブラー全体に軽く吹き付けておきました。


下地処理をすることで、何か良い事があるのか、何も変わらないのか、確信はありません。いちおうプライマーを拭いて下地処理を済ませたので、次は再塗装をしてみたいと考えています。