2022-04-01

FACOM

国鉄やJRにおいて最長片道ルートを求める際、時刻表を睨んで頭を捻るのではなく、計算機を使用して求めようとする方法があります。昭和50年頃に発表されたものをみると、FACOMを使用する例が目立つのは、偶然でしょうか。


数理解析研究所講究録 263巻(1976年)に掲載されている「長い片道切符について」 (東大 理 平野 照比古)には「使用言語はFORTRANで使用計算機はFACOM 270-20(LOAD/ADD 4.8μs)での時間である。」と書かれています。


旅 通巻641号(1980年)に掲載されている「コンピュータで一筆書き」(愛媛大学工学部教授 西 泰英)では実行環境の記載はありませんが、「コンピュータのプリントアウト」という写真が掲載されており、そこには「FACOM BOS/VS   FORTAN S」という文字が読み取れます。


当時を思えば、FORTRANを使うのは理解できますが、両者ともFACOMなのは意外でした。その頃の大学で利用できたコンピュータ環境がどのようなものだったのかわかりませんが、ミニコンピュータとしてHITACとかTOSBACPDP-11も存在したと思うのに、FACOMが使われる事例が多いのは、シェアが高かったのだろうかと思います。

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