SIMHのPDP-11エミュレータを使ってUNIXv6について調べています。RK05にインストールされたカーネルを起動するには、ディスクの先頭にあるブートローダ「rkuboot」が使われています。これの主な処理は「fsboot.s」にあります。これはファイルシステムを解釈して、指定されたカーネルのiノードを取得し、その中で参照されているディスクブロックをメモリ上にロードします。UNIXv6のカーネルは、今の目から見れば小さいですが、さすがに直接参照だけでは足らないので、間接参照が使われています。
処理の概要は、間接参照のディスクブロックをひとつずつ見ていき、その指し示しているディスクブロックを順番にメモリ上に持ってきます。ここで気になるのが、間接参照のディスクブロックを見る際も、カーネルに相当するディスクブロックを得る際も、512バイト分として確保されている領域「buf」を使っていることです。
カーネルに対応するiノードは、メモリ上に確保された「inod」に置かれますから、特に問題はありません。そのiノードの中から間接参照によるディスクブロック番号を得るために、「buf」を使用します。そしてカーネルの一部があるディスクブロック番号が判明すると、その内容を「buf」に持ってくるのですが、こうすることで、先ほどの間接参照として使っていた内容は上書きされてしまいます。「buf」にあるのはカーネルの一部ですから、それをメモリのしかるべき位置にコピーしています。カーネルの次のディスクブロックを得るには、再びiノードを参照して間接参照によるディスクブロック番号を取得する必要がありますが、「buf」には情報がありませんから、またしてもrmblkで読み込む必要があります。この繰り返しが、カーネル全体を読み込むまで続きます。
ひとつの「buf」を使いまわしているから、こうなってしまうのではないかと思います。UNIXv6当時のCPUやメモリリソースが限られていたとしても、「buf」ひとつだけで処理しないで、もうひとつあれば良いのにと思うところです。
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