電子機器の部品としてトランジスタが発明されたのは1947年です。それ以前からラジオや(送信もおこなう)無線機は存在していましたが、真空管が使われていたはずです。その頃の無線機の信頼性がどの程度だったのか、何か事情が分かるような資料があるのか知りませんが、あまり良くはなかったのではないかという印象があります。21世紀の今となっては、歴史的なジョークなのかもしれませんが、テレビやラジオが壊れたら「叩けば直る」と言われていました。それは実体験に基づく真理だったのかもしれません。しかし、よく考えてみると、電子部品の接触不良が、叩くことで導通するようになっただけではないかという気がします。
さて第二次世界大戦が勃発した際に、ドイツ戦車には無線機が装備されていたそうです。「化学者のためのエレクトロニクス講座」という記事には、次のような記述があります。
すなわち、緒戦におけるドイツ軍の華々しい勝利は必ずしも兵器の性能によるものではなく、無線の発展が可能とした新戦術によってもたらされたものとも言えるのです。
第一次世界大戦で登場した戦車は、第二次世界大戦では主力兵器として使われました。その運用方法がドイツ軍は卓越していて、無線機が搭載されていたことで相互の連携をとることが可能となり、「電撃戦」と呼ばれる成果を上げたとされています。
しかし当時の無線機の信頼性はどうだったのでしょうか。戦車は悪路も走行しますし、森林だろうが家屋だろうが、何でも構わず突っ込んでいきますから、相当振動も激しかっただろうと思います。しかも機関銃や大砲で打たれたりもしますから、無線機が壊れた通信できなくなることがあったのではないかと思います。
戦闘中に搭乗員が車外に身を乗り出すのは危険ですし、車中から外を見ようしても良く見えないでしょう。だからこその無線機なのですが、その無線機は真空管を使っていた筈で、信頼性が必ずしも良くなかったと思います。それは戦闘にどのような影響を及ぼしていたのでしょうか。
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