DEC製ワークステーションをネットワークから起動するために必要となるMOPDの実装を調べています。調査をすすめているうちに、横道にそれるという言うか、派生する技術についても把握しておく必要に迫られます。しかも空き時間を見つけながら調査しているので、なかなか先に進みません。
ともかく、MOPDをデーモンとして動作させるための中心部分とおもわれる「Loop()」(mopd-2.5.3/common/loo-bsd.c)を調べてみました。そこではシステムコール「select()」 が使われているのですが、NetBSD版ではシステムコール「poll()」に置き換わっています。他の実装、OpenBSD版、Linux版、FreeBSD版では、select()のままです。
システムコール「select()」と「poll()」は歴史的に見れば成り立ちが異なるようですが、それは2000年以前のUNIX乱立時代の頃の話であって、21世紀に入って20年以上も過ぎた今日では、両システムコールが実装されていないOSの存在を気にする必要はない気がします。
そうであるならば、システムコール「select()」と「poll()」の何れを用いるのが望ましいのでしょうか。select()の方が制限が厳しいようで、よりましなpoll()を使っておく方が良いとも考えられます。しかしMOPDにおいて、その制限が問題になるようなネットワーク的な同時接続数があるのかと言うと、そんな事はないと思います。程度問題なのかもしれませんが、机上の空論のような究極の状況を考慮してロジックを組むのも、やりすぎではないかとも思います。
NetBSD版MOPDのようにシステムコール「poll()」に置き換えるのが悪いとは思いませんが、圧倒的なメリットがある訳でもなさそうです。ならば他の実装のようにシステムコール「select()」のままにしておくのも、ひとつの判断でしょう。どちらのシステムコールを採用するのか、判断の決め手のようなものが何かあれば良いのですが。
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