2023-12-16

名乗り朝臣

平家物語の有名な「祇園精舎」を読んでいたら、以下のような箇所が出てきました。

  1.  六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申し人のありさま
  2. 刑部卿忠盛朝臣の嫡男なり

 

朝臣というのは藤原朝臣とか源朝臣のように姓につくと思っていたので、「忠盛朝臣」のように名前にもつくのかと意外に思いました。ウィキペディアで「朝臣」では、名前(諱)に朝臣をつける場合を「名乗り朝臣」と呼ぶと書かれていました。しかし平家物語は、歴史の教科書でも国文学の辞書でもないので、「忠盛朝臣」というのを「名乗り朝臣」のつもりで書いているのかどうかはわかりません。


名乗り朝臣については、資料を網羅的に調べている「「朝臣(あそん)」の位置について」という記事がWeb上にあるのを見つけました。それはともかく、朝臣というのは八色の姓で制定されたはずですが、真人など朝臣以外が消えていってしまったので、姓につくのか、諱につくのかという、制定された際の目的とは違う使われ方になってしまったという印象です。

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