2022-01-13

『「させていただく」の使い方』(椎名美智)

角川出版の『「させていただく」の使い方』を近所の書店で見かけたので、買って読んでみました。「させていただく」という表現をよく見聞きするようになったのが何時頃からだったのか覚えていませんが、ちょっと使いすぎではないかと感じています。


著者は歴史語用論を専門としているとのことですので、本書の主題は「させていただく」という表現の言語学的な分析です。社会的な関係を論じようとしているわけではないので、本書の全体的なトーンはニュートラルだと感じました。


この表現に限らず、日本語のあらゆる表現は変化していきます。その変化に対して「最近の言葉は乱れている」として拒否感を表すことがよくあります。その良し悪しはともかく、 言葉に対する感覚は研ぎ澄ましていこうと考えています。

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