NHK出版から出た『キリスト教の核心をよむ』(山本芳久) を読んでいます。この書籍の目的は、「本書では、そんなキリスト教の基礎と基礎を学びます。」(6ページ)とあるので、入門書だと思います。いろいろなことがわかりましたが、最も驚いたのは、次の記述でした(23ページ)。
旧約聖書の大きな特徴は何かというと、人間の側が心の安定などを求めて神にすがるというよりは、むしろ神の側が、人間を追い求めてさまざまな出来事を引き起こし、言葉を語りかけてくることだとヘッシェルは行っています。
キリスト教や仏教など昔からある宗教や、俗に新興宗教と呼ばれる近年になって登場した宗教なども、人間が日々の生活の中で被る諸々の困難に対して救いを求めるために宗教というもの全てがあるのだと私は考えていました。そういう側面はあるのだと思いますが、旧約聖書にある神は、むしろ神の側から積極的に人間に関わってくるというのです。そのようなことをする神という存在は、考えたこともありませんでした。
「人間を探し求める神」というのはアブラハム・ヘッシェルの著作名とのことです。読んでみたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿