雛飾りのカタログを見ていて、もうひとつ気付きました。段数が多くて、ちょっと豪華な雛飾りでは、最下段に牛車と駕籠がおいてあるものが散見されます。
雛飾りは歴史資料ではないので、何か特定の時代風俗を表現している訳ではないと思いますが、漠然としたイメージは、平安時代の朝廷が連想されます。右近の橘とか左近の桜があるのも京都御所からの連想ですし、牛車がでてくるのも、平安時代の公家のイメージに合致します。
しかし駕籠はどうなんでしょうか。
十二単(を着て外出した訳ではないと思いますが)で駕籠には乗れないのではないでしょうか。それに駕籠というと江戸時代のイメージが強く、平安時代のイメージと合わないのです。
むしろ輿の方が当時のイメージには合うと思うのですが、現代の商品としては、輿だと駕籠に比べて知られていないし、インパクトが弱いのかもしれません。
雛飾りが特定の時代風俗に囚われないということであれば、未来の雛飾りにはオープンカーが登場することになるかもしれません。今日的な感覚からすると違和感があるし、笑い話のように聞こえるかもしれません。しかし時代の行方は見通せませんし、そういう時代は意外と早く来るかもしれません。
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