2018-04-05

The Japan Times ST 2018年3月30日号のLUANN

The Japan Times STには「LUANN」という漫画が掲載されています。主人公のルアンは、僕がSTを読むようになった頃はHigh Schoolの学生でしたが、今はCollegeに通うようになっています。この漫画に出てくるキャラクターは、それなりに成長しているようですが、現実の時間と同じスピードで成長している訳ではありません。日本でお馴染みのサザエさんは、もう半世紀以上も続いていますが、幼いタラちゃんが老紳士になったりはしていません。アメリカだってピーナッツ(スヌーピーとかチャーリーブラウンなどが出てくる作品)も、キャラクターが微妙に成長したとしても、成人することはなさそうです。

それはともかく、今回の作品では、次のような表現がありました。
AND I'M GIVING YOU MY CREDIT CARD SO YOU CAN SPEND THE DAY SHOPPING AT THE MALL.
これが和訳では、以下のようになっていました。
 それとね、ルアンには、モールで一日買い物できるように、僕のクレジットカードを渡すよ。
ストーリー自体はエイプリルフールに因んだものなので、細かい事実関係は問題ではありません。ここで気になったのは、英語と日本語の表現の仕方の違いです。

英語では「I'm giving you my credit card」→(だから)「you can spend the day sopping」となっています。これに対して日本語では「モールで一日買い物できる」→(ように)「僕のクレジットカードを渡す」となっています。

因果関係を考えると、「クレジットカードを渡す」のが原因で、「モールで買い物できる」のが結果です。英語は原因を先に述べ、その結果が後続しています。しかし日本語では、結果が先に来て、その後で原因が伝えられます。

これを普遍的に考察するのは大変で、深く研究しなければなりませんが、上述した例に日英の表現の違いを見る気がします。英語は言いたいことを先に言うし、日本語は後回しにするようです。

英語では主語の次に直ちに動詞が来ますし、否定形にする場合も、文の最初の方で判明するような構文になります。しかし日本語では動詞は文末にありますし、否定形にする場合でも文の最後の最後まで判断できない構造です。

日本人が英語を勉強しても、日本人的な発想の英文になってしまうと思います。発音がネイティブ並で、文法的にも誤りがないとしても、発想が日本人的だと英語としてはスッと入る表現にはならないのではないでしょうか。逆もそうで、外国人訛りのない発音で、てにをはの使い方にも問題がなくても、日本人的な発想とは違う日本語の文章は、理解する速さに違いが出るのではないかと思います。

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