NHK出版から「世界史のリテラシー」というシリーズの刊行が始まり、『少女は、なぜフランスを救えたのか―ジャンヌ・ダルクのオルレアン解放』と『「ロシア」は、いかにして生まれたか—タタールのくびき』が出版されました。漠然とは知っていたものの、深く理解していたわけではないテーマで、どちらも興味深く読みました。
後者を読んでいたら、次のような記述がありました。
北方からヴォルガを下ってきた河川賊「ウシクイニク」により首都サライが襲われ、多くの物資が奪われたのです。
ここで「河川賊「ウシクイニク」」には注が付けられていて、「河川を利用する略奪者集団。(後略)」と説明されています。これまで「海賊」とか「山賊」というのは聞いたことがありましたが、「河川賊」というのは初めて知りました。とは言え、海や山に「賊」がいるなら、河川にも「賊」が居てもおかしくはないし、それが「河川賊」というものなのだろうとは思います。
日本では、国土の構造から仕方ないのかもしれませんが、大陸に流れるような大河がありません。そうなると河川専門(?)の「河川賊」の出番は無さそうで、結局「山賊」になってしまうような気がします。それにくらべるとロシアのボルガ川などは3,700kmほどもあり、日本の信濃川や利根川は300kmほどしかありませんから、比べものになりません。中国の黄河も5,500kmほどありますし、南米のアマゾン川は約5,600kmもありますから、歴史を遡ると河川賊が存在していたのではないかと思います。
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