2022-07-21

教科書と相性

Webで「「頭の悪い人だから独学で身に付かない」の勘違い」という記事を見かけました。何かを学ぶときに、自分と相性の良い教科書と、そうではない教科書があるというのです。これを、以下のように説明しています。

私は高校から大学の独学時代、参考書やテキストはいきなり1冊には絞らず、必ず何冊か目を通すようにしていました。なぜ何冊か読んだほうがいいかというと、理解のパターンには相性があって、この説明の仕方だとわからないけれど、別の説明の仕方をしてもらうとわかるということがしばしばあるからです。

 

この意見には同意します。何かを学ぶときに、マイナーな分野で教科書の選択肢がないのならば仕方ありませんが、何種類か選べるような分野ならば、著名な教科書が必ずしも自分と相性が良いとは限らないと感じています。たとえそれが、高評価を得ていたとしてもです。相性の悪い教科書で苦痛を感じながら学ぶよりは、自分と相性の良い教科書を見つけて、そちらに移った方が良いだろうと思います。ただし「ドクターショッピング」にはならないように注意は必要ですが。 


ところが教科書なんて何でも構わないのだ、と主張する向きがあります。このような主張について、先の記事でも筆者は次のように書いています。

「能力のある人は、どの本を読んでもわかる。能力のない人はどんな本を読んでもだめだ」――誰もがそう思いがちですが、それは間違いです。ぜひ自分の理解のパターンに合った本に出合うために、自分なりに探してみる試行錯誤をしてほしいと思います。

 

これについても、全くその通りだと思います。これが教科書ではなく教師であったとしても、相性の良し悪しというものは、常に存在すると思います。


教科書であっても、教師であっても、選ぶ余地のない場合も少なくないと思いますが、もし選べるのであれば、相性のよい事を重視したいと思います。

2022-07-16

~なぜブラタモリのサブタイトルは疑問形なのか!?~

NHKで放送されている「ブラタモリ」をよく視ています。地域の歴史や風習などを読み解く切り口が面白く、ぜひ訪れて自分の目で確かめてみたいという気にさせてくれます。

 

番組そのものは気に入っているのですが、サブタイトルが「とは?~」や「のか?~」など、「疑問形」で終わるのが多すぎるのが気になっています。時々バリエーションとして「とは!?~」のように感嘆符が入ったり、「か~」のように疑問符が外れたりすることがありますが、「疑問形」であることには変わりありません。

 

疑問形ではない例として、2020年1月25日放送の「浜松 〜なぜ浜松が楽器の町になった♪〜」や、2018年11月17日放送の「富良野・美瑛 〜富良野・美瑛の合言葉 残りモノには福がある〜」がありますが、とても珍しいです。

 

サブタイトルが疑問形になるのも、偶になら気にもなりませんが、ほぼ毎回となると食傷気味です。

 

 

2022-07-15

梅雨は明けたはずなのに、梅雨末期のような大雨

2022年は梅雨明けが6月末に梅雨が明けてしまいました。2022年6月27日付で「 関東甲信 東海 九州南部が梅雨明け 関東甲信は最も早い 気象庁 」という記事が出ています。梅雨明け直後は猛暑でしたが、7月半ばになると梅雨末期のような大雨になっています。2022年7月13日付で「あすから西・東日本の広い範囲で大気不安定 大雨に十分注意を」という記事があります。こういう気象状況は、例年だと梅雨末期によく見られます。一年前の2021年7月1日付で「「梅雨末期の大雨」に警戒が必要なのはなぜ?  命を守るための避難のポイントは?」という記事が出ています。

 

梅雨が明けたのか否かというのは、判断が難しいようで、気象庁が発表するのは「梅雨明けしたとみられる」という表現になっています。よく考えたら梅雨は明けていませんでしたという含みを残している訳ですが、ここ数日は少なくとも梅雨前線は見あたらないので、「梅雨末期の大雨」とは言えない状況です。 


気象庁は3か月予報を出していますが、そこから現在の状況を読みとれる(もしくは推測できる)のでしょうか。例えば2022年4月~6月の発表文は、次のようになっています。

2022年04月19日発表
07月 天候 北日本と東日本日本海側では、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。東日本太平洋側と西日本では、期間の前半は、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。期間の後半は、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 気温 気温は、北・東・西日本で平年並または高い確率ともに40%です。
2022年05月24日発表
07月 天候 北日本では、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。東・西日本では、期間の前半は平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。期間の後半は、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 気温 気温は、北・東・西日本で平年並または高い確率ともに40%です。
2022年06月21日発表
07月 天候 北日本では、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。東・西日本では、期間の前半は、平年に比べ曇りや雨の日が少ないでしょう。期間の後半は、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 気温 気温は、北・東・西日本で平年並または高い確率ともに40%です。

ここからは、警戒が必要な大雨になりそうだという予報は読み取れません。そういうことは長期予報に求められている事ではないということなのかもしれません。気象の予報は難しいですから、何ヵ月も前から「大雨」になる予想はできないのでしょう。


2022-07-14

非ユークリッド幾何学と一般相対論

東京大学出版会の広報誌「UP」で連載されている「注文の多い雑文」を書いている須藤靖先生が『宇宙は数式でできている』を上梓されたので、買ってみました。まだ読んでいる途中ですが、興味深いです。

 

「第2章 世界を支配する法則とは」の「法則は世界の近似に過ぎないのか」では、つぎのような事が書かれていました。

ニュートンが発見した法則は、この世界の空間がユークリッド幾何学で記述されることを前提としていました。これに対して、非ユークリッド幾何学を前提として構築された理論が、アインシュタインの一般相対論です。

 

ここを読んだ時、そうだったのか、と思いました。なんとなく、そうなのかなぁとは思っていましたが、このようにはっきりと言い切った教科書はなかったような気がします(もしかすると、教科書に書かれていても、頭に入っていなかっただけかもしれませんが)。

 

大学で理数系の講義を初めて受けたのは、もう随分前のことになります。例に洩れず、あやふやにしか理解できず、落ちこぼれてしまいました。そのような分野を必要としない世界に進んだので、理解できていなくても、別に困りはしません。しかしもやもやとした気持ちが残っています。大学卒業後も折に触れて理解できるように努めているところです。まだ諦めてはいないつもりです。

ニュージーランド航空の三段ベッド

Webで「ニュージーランド航空、世界初エコノミー3段ベッド 新ビジネスクラスは眠り重視」という記事がありました。2024年に導入予定とのことなので、現時点で存在しているわけではないのですが、ニュージーランド航空のエコノミークラスで三段ベッドを導入するそうです。「スカイネスト」と呼ぶようです。まだモックアップ段階のようですが、写真を見る限りでは、夜行列車の三段寝台のように見えます。

 

実際に運航が開始されないことには何とも言えませんが、夜行列車の三段寝台の場合、昼間は座席になっています。スカイネストは、夜行列車とは違い、ベッドのまま固定のようです。そうなると乗客は、ベッドが座席の代わりにもなるとすれば、まるでカプセルホテルではないかと思います。

 

いっそのこと国際便のエコノミークラスは全席カプセルホテル方式にしてしまえば、身体の負担も軽減されるでしょうし、リクライニングを倒す際に後ろの座席の乗客とトラブルになったりすることも無くなるでしょうし、メリットがあるのではないでしょうか。もっともデメリットを多そうなので、実現できるか検討が必要だとは思いますが。