2019/05/01

「渋滞」と「グリーン車」

木曜日の夜にNHKが放送している「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!」では、2019年4月25日放送で「渋滞」や「グリーン車」の名付けにまつわる話題を取り上げていました。番組を見終えてから気がついたのですが、両者は正反対ともいえる特徴があるのではないでしょうか。

「渋滞」という言葉の本来の意味には、今日使われているような「道路の混雑」という意味合いは全くなかったと、番組中で紹介していました。当時の警察内部に限定された用語に過ぎなかったものが、ラジオ局のアナウンサが使用したことで、一般に流通するようになったようです。しかし当初は、他局のアナウンサからは非難もあり、一般に通用されていない警察内部の用語を使うとは一体どういうつもりなのかと反発があったとも放送していました。

「グリーン車」という言葉は、明治以来続いていた座席の等級制を廃したものの、グレードの違いを区別するために名付けられたと、番組中では紹介していました。当時の国鉄内部では特別車と呼んでおり、外向きには「グリーン車」と呼んでいても、国鉄内部では「特別車」とされ続けていたようです。番組中では、グリーンという言葉の持つイメージに焦点をあてていて、国鉄内部と外部で用語を使い分けていたことには、それほど注目されていませんでした。

一方では警察内部用語を一般向けに使用し(当初反発されたものの)広く流通するようになり、他方では国鉄内部用語を一般向けには使用せず(内部では使い続けたものの)外向けの用語を別に用意するという、まったく正反対の経緯を辿っていたことに、当たり前のように使っている言葉には様々な歴史があることを感じました。

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