2017-03-18

なにわ筋線と阪急の接続計画

2017年3月17日の報道によると、JR西日本が大阪駅北側の操車場跡地で開発を進めている地下駅と阪急の十三を繋ぐ計画があるようです(なにわ筋線30年開通 JR・南海運行、新駅以北は阪急交え協議)。2030年の開通を目指すということです。あと13年ほど先になりますが、その時の交通需要はどうなっているのか、本当に工事が始まるのかなどを考えると、まだまだ一山も二山もあると思います。

阪急の大阪側の拠点は梅田駅です。梅田以南に路線を伸ばそうとしている計画は以前から聞いていましたが、それは大阪市営地下鉄の西梅田駅と十三を結ぶ路線だったはずです(西梅田・十三連絡線)。阪急の十三駅は淀川の北側に接していますし、その周辺は建物が密集しているので、地上に新規路線を乗り入れるのは相当困難であると思います。地下駅にするとしても、淀川の下を潜ってくることを考えると、かなり深い場所にホームを作ることになり、乗り換えは不便な気がします。

今回報道された計画でも事情は似たようなものと思いますが、もっと重大な問題があるのではないでしょうか。そもそも阪急はゲージが1,435mmの「標準軌」ですが、JR西日本や南海は1,067mmです。もしも阪急がなにわ筋線と十三を結ぶ路線を建設するとなると、阪急で唯一の1,067mm路線ということになり、阪急の他路線とは車両の運用が絶対にできなくなります。当然ながら、阪急の三ノ宮・宝塚・河原町などから乗り入れることは出来ませんから、既存の阪急沿線とのアクセスが「改善される」というほどのこともないような気がします。

従来から計画があった「西梅田・十三連絡線」であれば、大阪市営地下鉄もゲージが1,435mmですから、もしかすると十三は地下駅になったとしても、どこかで地上に出てきて既存の路線と繋がる可能性はあります。そうなればアクセスが「改善される」と言えるでしょう。

「鉄道ピクトリアル」の2017年4月号は特集が「阪急電鉄京都線」でした。84ページには「阪急線内の1067mmゲージ」というコラムが掲載されています。阪急は出自の違う神宝線と京都線を抱えていて、ようやく車両規格などが統一できたのに、ここでまた別規格の路線を持とうとするのでしょうか。

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