2016/12/06

「立入禁止」と“Keep Out”

事件や事故が発生すると警察が来て現場を調べるため、関係者以外が入ってくるのを防止するためロープなどで区分します。そこには「立入禁止」と掲示があります。外国のニュースなどを見ていると、英語圏では「Keep Out」と掲示されるようです(他の表現もあるようですが)。これらの意図することは同じで、要するに「関係者以外は入るな」ということです。

日本で使われる「立入禁止」というのは「(事件の発生した内部に外部から)入ることを禁止する」という意味です。英語圏の「Keep Out」というのは「(事件の発生した内部の)外側で留まり(侵入するな)」という意味でしょう。

言語文化によって、その表現に差が現れるのは、とても興味深い問題です。これらはあまりにも日常的な光景なので、意識の端にのぼることもなく通り過ぎていく情報だと思いますが、こういうことの積み重ねが文化圏の常識を形作っていきます。

異文化が接触したときに真っ先に気付くのは、相手側の発想の違いです。なぜそうなのかを問いただしたい気持ちにかられます。しかし相手側からすると当たり前すぎること(すなわち常識)なので、何故と言われても困るのです。

気を付けたいのは、どちらの発想が「正しい」のかとか、「あるべき姿なのか」などを決めることではありません。「違う」ということを知ること、「違いがあることを認める」ことが大切ではないかと思います。多様性とはそういうことでしょう。

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